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アーティスト自らが音楽を販売するの巻

パッケージ商品からデジタルへと移行が進む中で、レコード会社は、マネジメント部門を新設したり、強化して、アーティスト事務所は、自主原盤制作にシフトしと、だんだん垣根が少なくなってきている音楽業界ですが、そんな中面白いサービスが始まりました。

DIY STARというダウンロード販売のシステム提供サービス。

http://diy.tunk.jp

音楽配信のシェアの9割を占めるケータイ向け音楽配信(着うた(R)着うたフル(R))も普及し尽くしており、市場はもはや飽和状態。また、シェアはわずかとはいえ、PC向けには、itunesもSONYが主導でやっているMoraもあり、僕が使いだしたNapsterはあと1カ月の命。

市場も飽和し、もはや、淘汰が起こっているこの大海原に、なぜ今出航なのか?

たぶん、誰もやってくれないから。

レコードから始まった、アーティストが演奏した音を録音して、何か(レコードとかCDとかMDとか最近だとファイルのコンテナとか)に詰め込んで販売するビジネスだけど、今までは、アーティスト(マネジメント事務所含む)とレコード会社が契約して、レコード会社→卸会社→レコード店→エンドユーザという流れで商品が流れて行ったので、いわゆる流通コストってやつがかかっていました。

それが、音楽配信の時代が突然やってきて、(本当は、PCでゆっくりやってくる予定だったんだけど日本の場合は、ケータイが普及して突然やってきたんだけど)

レコード会社→着うた(R)配信会社→エンドユーザになった。

要は、流通が簡略化されたわけです。

でも、結局、アーティストへの印税の支払われ方って、僕の知る限り、変わってないようなんです。CDっていうパッケージが売れなくなったから、その変わりだってことになってて、ひどいところだと、ジャケット控除とかまでトップオフされてしまったりします。さすがにデジタルなので出荷控除まではしていないとは思いますが。

流通が簡略化されたのだから、利益率あがるでしょ?っていうのが、普通の考え方だと思うのですが。

僕も着うた(R)屋さんだったから(今はファンクラブ屋さんです)擁護すると、割と着うた(R)配信するのって、コストはかかります。あんまり細かいこと書くと波紋があるので、細かくは書きませんが、決済手数料も10%前後かかるし、配信サーバを置くデータセンター、ハード、その中のシステム、サイトの宣伝コスト、そして、それらに携わる人。単純に上代-印税が収入なわけではないので、利益率は結果的にみなさんが想定しているよりはよいのだけれど、(このからくりは別途)、単純にお店を構える必要がないし、24時間稼働なんだから、ボロ儲けでしょってわけにはいかないわけです。

レコード会社だって、原盤権持っているって場合には、たいてい、原盤制作費というリスクを100%負っているケースが多いわけで、売るまでにかかるコストは莫大なので、当然、回収したいって事情もあります。ハイリスクを負っている人(法人も含め)が、もっともリターンを得るのは、あたりまえですから。

問題は、その原盤を制作するコストが、下がっていること。そして、配信にかかわるサーバとか、回線とかも値段がどんどん下がっている。そうなってくると、アーティスト(事務所含む)が自らが原盤を自らのリスクで制作するケースが増えてきます。原盤だけレコード会社に貸し出して、CDも、配信もお願いするって方法が今までだったんですが、この原盤印税を含めても、業界標準は・・・なので、できれば、レコード会社を通さずに、直接ユーザに売れればという流れになります。

そんなアーティストニーズにこたえたサービスが今回のサービスだという点であっぱれだなあと思います。どうやって儲けるのかは、僕にはわかりませんが。

レコード会社は、マネジメントに力を入れだし、マネジメント会社は、原盤制作から流通まで自社でやりだしという流れは今後ますます強まっていくでしょう。ますます面白くなってきました。

そのアーティストに興味を持っている人は、オフィシャルサイトには来るわけで。ターゲットユーザにはリーチできそう。ただし、アーティストそのもののプロモーションについては、解決していないので、別の解決策が必要なことは、変わりはありませんが。そこのところもレコード会社が引き受けていたんですから。でも、面白い時代です。

じゃ、そんな面白い時代に、配信会社はどうしていけばよいのでしょうか?

※着うた(R)着うたフル(R)は、株式会社ソニーミュージックエンタテインメントの登録商標です。

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